2006.6月

尾瀬は水芭蕉の季節、期待に胸を膨らませ、尾瀬に向かう。

今年は多くの雪がまだ残っていると聞かされていた。
何年か前に観光バスでただ水芭蕉を見に行った時とは違い、
沼山峠を超えていく行程だ。装備もそれなりに整えた。

初日、会津の古民家に立ち寄る。
かやぶきの古い家がいく棟があり、実際に生活をしながら
守っているそうだ。

歩行用の車を止め、路辺に座り込む村人の姿に足が止まり
しばし眺めて古民家の見学に。

帰りにそのときのおばぁちゃんが古民家近くの路辺に座っていた。
幾十年この村で生きてきたらしい、村のたたずまいにも似た平和な
とても魅力ある笑顔につい話しかけてしまった。

こんな年寄りでいいのかぁえと、はにかみながらカメラに笑顔を
向けてくれ掲載のお許しも戴いた。どうしてもこの可愛い笑顔を
ＨＰに来てくださる方に紹介したかった。

庭先に咲く芝桜、新緑の中の山藤、桐の花、川端に咲く
あやめが美しかった。
下から上の水車小屋に向かって流れる水流に不思議をかんじ、
スペインで水道橋を見たときの感動にも似たものを覚えて、
ここでもしばし足と止めた。

民宿に宿泊。
いく皿もの山菜、川魚料理が素朴で我々の年代には優しく満足でした。
昨夜の料理の饅頭のようなもの、木の実の餡だったか？それを
残しておいて昼食用に持って出かけた。

山道を車で登る途中、勢い良く限りなく流れ落ちる水流に、一度通り
過ぎた場所までバックし下車する。

山の池まで自家用車でのぼり、バスに乗り換えて、山の池まで。
ここからは歩行で沼山峠を経て尾瀬沼へ。
６月だというのに残雪が多かった。
木の根元だけ雪が溶けかけていたが、木の体温によるものだと
いうことだった。

目の前が開け眼下に尾瀬沼が。
心せかされるものがあり休憩もそこそこにいっきに下る。
以前訪れた時は終わろうとしている水芭蕉をいく株か残して
まっ黄色のニッコウキスゲが一面に咲いていた。

木道に添って顔を出す水芭蕉。
冷たい雪解けの水に姿を写し凛と咲く水芭蕉。
流れに沿って咲く水芭蕉。

会えてよかった！！
何時までも見ていたかったが迫り来る暗雲にせかされて別れを告げた。
急ぎ足で山の池まで戻りバスに乗ったとたんにザーッとしかも大雨、
その後バラバラッとものすごい音とともに雹が降ってきた。
あまりのすごさにバスの窓越しにシャッターを押した、外は何も見えない。
これから尾瀬沼へという大勢の人たちとすれ違ったがどうしただろう？

その夜、民宿に。
蔵座敷が主になり造られている趣のある建物だ。
その蔵の二階に泊めていただいた。

これで終わりと思った後から後から出てくるお料理に驚きながら
何度もシャッターを押した。終わりと思って食べてしまったものもある(>_<)
お酒好きにはたまらない岩魚の骨酒、日本酒にはちょいと弱い
私も何杯か飲んでしまった。
いぃ〜い香り、美味！！この一言につきる。

又ここのおかみさんが素晴らしい！！
おかみさんとあ・うんの呼吸のいくちゃんもすばらしい！！
この夜の客は私達だけということもあってお互いにすっかり
打ち解け、飲めや唄えの大騒ぎになってしまった！！
おかみさんの生まれて初めてという踊り？も見てしまった！！
何度もここを訪れている同行者の方もこんなことは初めてだとびっくり！！
私など座っていられなくてひっくり返って大笑いしてしまった。

次はこの民宿だけを目的に訪ねたい。
ＨＰに掲載の話しをすると　いんやぁ〜こりゃぁ〜
困ったなぁ〜　全国版だってよ、と髪を撫で付けながら
お二人座ってくださった。

お弁当に作ってもらったおにぎりを持って駒止（コマド）湿原に。

そこには見るも無残な水芭蕉の姿が・・・。
昨日の雹だ。花も葉も雹に裂かれ自然の厳しさを目のあたりにした。
シャッターを押すことが出来なかった！
来年美しい姿を見せてと願いながら、駒止湿原を後にした。

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